主な内容
早期大腸癌の内視鏡的治療後の至適サーベイランス方法を検討した。1998-2001年に早期大腸癌に対し内視鏡的切除を行い、その後2回以上のTCSを行った640症例(M癌622例、SM癌18例)を対象とした。局所再発は初回治療後3-38ヶ月に17症例(2.8%)で認めた。すべて内視鏡的追加切除にて治癒した。サーベイランスTCSにて28症例(4.4%)に35病変の大腸癌が発見された。高齢群(60歳以上)と大腸腺腫の合併の二因子が新たな大腸癌の独立した危険因子であった。semi-clean colon達成前の大腸癌の累積発見率が2%を越えるのは初回治療後13ヶ月で、達成後ではsemi-clean colon化の31ヶ月後であった。早期大腸癌の内視鏡治療後は、新たな大腸癌発生の高危険群である。新たな大腸癌の早期発見、早期治療のためには、semi-clean colonを目標とした計画的かつ長期的なサーベイランスが必要である。その際、幾つかの危険因子の設定が必要である。
We studied 640 patients who underwent endoscopic resection for early colorectal cancer and subsequent surveillance colonoscopy at least two times. Local recurrence was occurred in 17 patients (2.8%) 3-38 months after initial endoscopic resection. Metachronous colon cancer was occurred in 28 patients (4.4%). High age (more than 60 years) and the presence of synchronous colon adenoma were the independent risk factors of metachronous colon cancer. The cumulative hazard rate of metachronous cancer before and after semi-clean colon exceeded 2% in 13 months after initial endoscopic resection and in 31 months after colonoscopies establishing semi-clean colon, respectively. In conclusion, long term surveillance is warranted after endoscopic resection for early colorectal cancer to detect metachronous colorectal cancer. Surveillance endoscopy should be done until semi-clean colon is attained under consideration of some risk factors.
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